2020年11月25日

フードテックとは〈アフタ―コロナでできること〉

「フードテック」という言葉、どこかで聞いたことあるのではないでしょうか?フードテックは今、世界的に注目を集めている食に関する分野の一つです。

今回は、フードテックとは何なのかというところから、フードテックがあることによってどのような問題が解決できるのかというところまで、簡単にお伝えいたします。コロナ終息まで見通しが立たない今、あなたのお店であればどのようにフードテックを活用できるか、是非イメージしながら読んでいただければと思います。

目次

1. フードテックとは何なのか
2. 外食産業で活躍するフードテック
2-1. フードロボット
2-2. デリバリー
2-3. ゴーストキッチン
3. コロナ禍におけるフードテック
4. まとめ

1. フードテックとは何なのか

フードテックとは「食」とテクノロジーの融合のことを指します。テクノロジーを駆使することで、「食」という分野の新たな可能性を見出すことができるということで注目を集めています。フードテックにより「食」の分野における現状の課題が解決できます。幅広い「食」という分野の中だと「食糧不足」、「飢餓問題」「菜食主義者向けの代替品製造」などです。

「食糧不足」は今後予想される人口増加により問題視されています。「飢餓問題」に関しては、世界中を見てみると食糧不足による飢餓に苦しむ人たちが多くいます。一方で多くの食料廃棄が起きている国があるのも事実です。現に日本でも年間600万トンの食糧が廃棄されています。「菜食主義者向けの代替品製造」については、動物性の食品を避けて食事をする人も多く存在するため、植物性たんぱく質による代替品の生産が注目されています。

2. 外食産業で活躍するフードテック

では今注目されているフードテックが、どのように外食産業・飲食店と関わり、どのような形で課題解決をしているのでしょうか。今回は外食産業におけるフードテックの一部をご紹介します。

2-1. フードロボット

フードロボットは、飲食店のオペレーション効率化や人材不足対策に役立っています。飲食店経営の中の作業的な業務をロボットが行うことで、人件費の削減を行ったり、調理をロボットにより自動化したりことでオペレーションの効率に繋がります。最近では「お客様の席までロボットが料理を運んでいます」なんていうニュースも見かけるようになりました。

2-2. デリバリー

デリバリーは、店舗外の利益獲得という点で役立っています。コロナ禍をきっかけに始めた飲食店は多いのではないでしょうか。現在だと、UberEats・出前館がデリバリー代行というところでは2強ですね。

2-3. ゴーストキッチン

ゴーストキッチンは、コスト削減や人材不足対策に役立っています。店舗を持たずにキッチンだけを間借りし、デリバリー対応することで、家賃や人件費などの固定費を削減することができます。また、キッチンスタッフは多くても2人ほどで足りるので、人手不足の問題も解決されます。

ゴーストキッチンについては別の記事で詳しく書いております。「ゴーストキッチンがどういうものなのかは、何となくイメージ出来るけど始めるにはまだ不安がある」という方は、是非こちらの記事も呼んでみて下さい。
「ゴーストレストランとは?【参入時のメリットやポイントなど】」

3. コロナ禍におけるフードテック

昨年までと違い、今年は「コロナウイルス」の影響で、飲食店経営の方法が大きく変わりました。「席の間隔を保つ」「アルコール消毒」「接触を避ける」「マスク着用」など、挙げるとキリがありませんが、飲食店を開けるだけでも多くの新しい決まりが出来ました。

その中でも「接触」という部分はかなり重要視されています。飲食店スタッフと来店されたお客様の接触はコロナ前に比べて、避けられているように思えます。そのような「接触」という観点においてもフードテックにより課題解決されています。

例えば、「モバイルオーダー」です。モバイルオーダーとは、来店予定のお客様がスマートフォンのアプリ上で予めメニューの注文や決済ができるサービスのことです。注文から決済までお客様のスマートフォン上で完結できるため、接触頻度も抑えることができ、このコロナ禍で導入する飲食企業は増えています。

また、「セルフオーダー」というものもあります。セルフオーダーというのは、来店されたお客様が、予め用意してあるQRコードを読み込むことで、お客様のスマートフォンがお店のメニューブックになるというものです。お客様ご自身のスマートフォンでメニューを確認し、そのスマートフォンから注文がキッチンに入る仕組みです。POSに連携するので、会計入力も不要になります。タッチパネルのメニューだと、お客様が接触を気にしたり、毎回消毒をしなくてはならなかったりしますが、セルフオーダーはお客様のスマートフォンでの注文になるので、接触や毎回の消毒を気にする必要がなくなります。

これまで課題にあがっていた人材不足やオペレーション効率化という部分は、フードテックに頼らなくても何とかなるという部分はあったかもしれません。しかし、コロナ禍である今、フードテックは飲食業界になくてはならない存在になってきているのが現状です。

4. まとめ

いかがでしたでしょうか?フードテックは外食産業にもどんどん入り込んできています。これまで飲食店経営で課題とされてきたこともフードテックで解決できることが数多くあります。ものによってはコストがかかるものもあるかとは思いますので、「長期的に見た時に自分のお店で活用できるかどうか」という点は視点の一つとして持っておくと、無駄なコストをかけなくて済みます。

また、今年はこれまでと違い「コロナ禍での飲食店経営」という課題も加わってきてしまいました。このコロナ禍においても、フードテックは外食産業の問題解決のきっかけとなり得ますので、飲食店経営をされている皆様はぜひ今後も「フードテック」に着目して頂ければと思います。

アフタ―コロナでの飲食店経営に関するご相談等ございましたら、お気軽にご連絡ください。

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